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赤穂義士討ち入りと万年橋と東海道四谷怪談

きょう12月14日は、赤穂義士討ち入りの日である(元禄15年12月15日未明=1703年1月31日)。
その日にちなんで、毎年、この時期(今年は12月15日、16日)に旧吉良邸がある両国3丁目(昔は本所松坂町)の通称「馬車道通り」で「元禄市」が開かれる。
この辺りには青山のブティックに商品を提供しているファッションメーカーが多く、売れ残った商品や半端ものなどをワゴンに乗せてセールに出す。焼きそばややきとりなどを売る店も出たりして、近所のお母さんや子どもたちでにぎわうのがここ30年ほどの歳末の風景だ。

首尾良く吉良上野介の首をあげた47士はすぐそばにある回向院を訪れたが、かかわり合いになるのを恐れた回向院側に「入門時間外」と断わられ、淺野内匠頭の墓がある泉岳寺をめざすことになる。
近くにある両国橋を渡らず(大名屋敷が多く、15日は大名・旗本の登城の日だった)、隅田川沿いに南に向かい、万年橋を通って永代橋から対岸に渡っている。

万年橋は小名木川が隅田川に注ぐ河口にあり、松尾芭蕉(1644~1694)の庵があったところだ。いま、ここからは、隅田川15橋の中でもっとも美しいといわれる清洲橋が一望でき、ぼくのもっとも気に入っている徘徊コースでもある。
江戸時代にはこの橋から富士山がのぞめたらしく、葛飾北斎(1760~1849)も「富嶽三十六景」の深川万年橋下で富士山を描いている。北斎の母親は、吉良上野介の家臣として赤穂義士討ち入りの夜に奮戦して果てた小林平八郎の孫娘だという。

ある日、この万年橋に、男と女を戸板に釘付けした土左衛門が流れ着いた。女の名はお岩。男は小仏小平である。
お岩を殺し、高師直(吉良上野介)の家来である伊藤喜兵衛の孫娘・梅を嫁にした民谷伊右衛門は、塩屋家(浅野内匠頭)の浪人で、この伊右衛門をお岩の応援を得て与茂七が討ち取ったのが赤穂義士討ち入りの朝だった。
というように、鶴屋南北の「東海道四谷怪談」は、「仮名手本忠臣蔵」の幕間劇として書き下ろされたものだから、登場人物が吉良家、浅野家に因縁があるのは当たり前のことなのである。

「東海道四谷怪談」の初演はずっとのちの鶴屋南北の晩年の頃(文政8年=1825年)だが、この芝居の構想を練るために、南北は深川万年橋辺りを徘徊したのだろうか。もしかしたら、万年橋から富士山を描いていた葛飾北斎に出逢い、「やあ、ご精が出ますね」などと挨拶でも交わしていたのかもしれない。
そんな史実の断片を寄せ集めて、推測して、再構築して、面白い物語をつくれないものだろうか。


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10月10日は「銭湯の日」

今日は10月10日。1010で「銭湯の日」なのだそうだ。
イラスト、挿絵などで知られる画家のなかだえりさんが、恒例の個展「大銭湯展」をやっているのを想い出した(ちょっと紹介させていただきます)。

なかだえりさんは、北千住の、築200年近い土蔵をアトリエにして作品を描き続けている。
もともとは建築設計士。
イラストを描きはじめた動機は知らないが、このブログで紹介して、ぼくがスケッチの入門書として活用している「スケッチは3分」(集英社新書)、「15分スケッチのすすめ」(山海堂)の著者・山田雅夫さんのように、建築畑の出身であるところがおもしろい。

毎年5月頃に、アトリエにしている土蔵で描きためた作品を公開してきたが、今年は銭湯を描いた絵を中心にした展覧会のために「銭湯の日」にからめてこの時期になったようだ。
ずばり、会場も北千住の銭湯(2カ所)だという。
東京都浴場組合発行の小冊子の表紙用に描いたものを展示しているようだ。

●なかだえり水彩画「大銭湯展」~会場も絵も銭湯づくし~
●会期:10月6日(土)~14日(日)
     ※12日(金)は休業
●会場:「蔵アトリエ」と近所の2軒の銭湯(鑑賞は無料。入浴も可能)

ということです。

北千住はじつにふところの深い町だ。旧中仙道に向かって櫛のように細い路地が突き刺さり、その路地の奧をのぞくと古いお寺や神社がひっそりたたずんえいたりする。
のんびり下町を散歩しなから銭湯をまわってみて、鑑賞ついでに風呂に入ってみるのもおもしろそうだ。
近くには、あの下町の3大居酒屋といわれる「大はし」もあるし(こっちの方が主たる目的だったりして)。

なかだえりさんのURLは
http://www.nakadaeri.com


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「バズの日」と「バイラルCM」

以前(1年ほど前)、このブログでもバイラルCMについて書きましたが、「バイラル」とは本来「口コミ」という意味で、バイラルCMとはWeb(インターネット)上で口コミで広がるCM、「バイラルムービー」とは、「Yuo Tube」のようなWeb上で広がる動画のことです。

これまでの広告は、おもにTVや新聞、雑誌(グラフィック)などのマスメディアを中心に展開されてきましたが、現在は第5のメディアといわれる「Web」を抜きにして広告やプロモーションは考えられなくなりました。
広告クリエイターも、企業(広告主)も、そのことをよく知っていて、最近はWebも連動させた広告プロモーションが多くなっています(たとえば、「続きはWebで」と訴えるCMがとても多い。その割りには、WebのCMのできがよくなく、何のためにWebに誘導するのだろうと疑問に感じるサイトが多い)

バイラルCMは、TVCMのように放送コードの規制に縛られないので、よりインパクトの強いコンテンツを作ることができるし、「これ、面白いよ」と動画を知人にメールで送ったりできる(いま、大人気の「Yuo Tube」の映像みたいに)。
昔は、口コミは文字通り人の口から伝わっていったけれど、いまは、Web上でメールやブログやミクシイのようなSNSで文字や映像とともに瞬時に広まっていくというわけです。

ご承知のように、ミクシイの中には企業のブランドに関するコミュニティが山のようにあり、毎日、いろんな商品についてディスカッションが行われています。数人から数百人、数千人に及ぶコミュニティもあり、そこで話題になった商品はあっという間に広がっていく。
ということで、2~3年前からこうした動きに敏感な企業やクリエイターはWebの特性を利用して積極的にバイラルCMを作ってきました。ところが、Yuo Tube(有象無象の動画が登場する)などの登場で、最近、クライアント(広告主)の間に「バイラルとは低予算でできる過激な映像」というイメージが固定化するようになりました。

「なんとか、そんなマイナスのイメージを払拭したい」
ぼくの仕事上の知人で、日本でただ一人「バイラルディレクター」を名乗るバイラルの仕掛け人・木田広大さん(アサツー デイ・ケイ)は、バイラルと同じような意味を持つ「バズ」ということばに注目し、8月2日は「バズ」だからと、8月2日を「バズの日」として日本記念日協会に登録してしまいました。
(なんでも、5万円払うと登録してくれるそうで、ほかにも8月2日は「ハーブの日」だったり「パンツの日」だったりするそうです)。

というわけで、いま、ぼくたちはいま「バズ」ということばに陽を当てたいといろいろな仕掛けを練っています。

では、有象無象とちゃんとしたムービーでは、どんなところの出来が違うか・・・・。
たとえば、YOMIKOの藤崎さんというクリエイターが作った「極魔界村」は、こんな調子です。この作品は、今年の日本クリエイターオブザイヤーと日本アドバタイザーズ協会のWebクリエーションアワードの受賞作品です。
http://www.gokumakai.com/

WebでTVCMの続きのようなものを見ても面白くない。
Webならではの、あっとたまげるCM、ムービーを見てみたいものです。


都電コンサート

台風一過の9月8日午後、都電貸切りコンサートに行ってきた。

いま唯一東京に残った「都電荒川線」の早稲田停留所から終点の三ノ輪橋まで、1時間弱の旅。
レトロ調のデザインで復旧させた車輛を借り切っての結婚式やミニコンサート、イベントなどの利用が増えているという。

この日は、NPO法人純正律研究会が主催する「純正律の音楽を聴くバイオリンとハープのコンサート」だった。
ミュージシャンは、ヴァイオリン奏者で作曲家の玉木宏樹さんと、ハープ奏者の高木真理子さん。
一流の奏者のヴァイオリンの音色を、あれほど身近で聴くのは初めての経験だった。
図体が小さい楽器のくせに、驚くほど大きく、説得力のある音色。
歓びや悲しみ、郷愁、安堵・・・・実にさまざまな感情を表現できる人間的な音色であり楽器であると圧倒された。

早稲田、鬼子母神、大塚、庚申塚、飛鳥山、町屋・・・・電車はごとごととなつかしい音をたてて、東京の下町のそのまた裏道をかいくぐるように進んでいく。
一般道路と併走するのはわずかな区間で、そのほとんどが都電荒川線のための専用軌道。都電に合併される前はれっきとした私営の鉄道で、そのために専用の軌道をもち、だからこそ都電が消えてしまった現在までも生き残れたのだという。
時速は20~30キロなのだろうか。
沿線の街の風景が鮮明に目の奧に残るようなスピードで進んでいく、その速度が心地よい。
停留所で行き交うむこうの電車や、停留所で待つ人々が「何やっているんだろう」「あ、貸切コンサートだ」とこちらをのぞきこんでくる。そんな姿を眺めるにつけ、えもいわれぬ優越感が湧き起こってきた。

この日は、モーツアルトの小品などを加え、玉木さんのオリジナル曲を10数曲聴かせてもらった。
ゆっくりしたテンポのものが多かったが、夕暮れの里山に佇んで風の音を聴いているような、子どもの頃に見上げた9月の空のような、なつかしく、ゆったりとした、心やすらぐ気分に満たされた。
こうした想いは、聴く人それぞれによって違うのだろうが、人の心に静かにしみいっていく、とても居心地のよい、聴き心地のよい音色だった。

玉木さんは、日本でただ一人といっていい純正律音楽の演奏者で、純正律の普及をライフワークとしてさまざまなところで演奏活動を続けている。

純正律とは・・・・。
ぼくは、高校時代のジャズからサンバ、ギターの弾き語りと40年近く演奏(らしきもの)を続けてきたが、純正律ということばを聞いたのは今回が初めてだった。
専門家でないぼくが説明するのも気恥ずかしいが、自分流で解釈すると、次のようなことらしい。

ぼくたちがあるメロディでハモるときは、たとえば「ド=C」をベースにすれば、コードCの和音は「ドミソ」、Fの和音は「ドファラ」になる。どんなジャンルのメロディもこうした「和音=コード」で裏打ちされており、だから、安定してしっかりメロディをかなでることができる。
ところが、何気なくハモっているドミソの和音も、実はピアノなど「オクターブ(ドから上のドまでの1音階)」を12のけん盤で機械的に区切った音の組合せにしかすぎない。
一瞬、ハモっているように聞こえるドミソの和音も、長く伸ばして聴いてみると、うなりやにごりが生じてとても「きれいなハモり」には聞こえないものなのだという。

ぼくもギターを弾くのでよくわかるが、Cのコードを押さえて弦を弾けばドミソの和音に聴こえる。だが、それは一瞬のうちに消えてしまうのでそう聞こえるだけで、「聴いて体に心地の良い本来のドミソの和音」ではないのだという。
1オクターブを便宜的に12のけん盤で区切って音階を決めてしまったその調律法を「平均律」という。100数十年まえにピアノが一般的になる前は、さまざまな調律法(音階の決め方)があったらしい。
確かに、下のドから上のドまでの1オクターブの間に存在する音を厳密に数え上げたら、それこそ無限大に近いものがあるはずだ。純正律で演奏するためにピアノのけん盤で音を表そうとしたら、少なくとも50音階くらいが必要になるらしい。
それではさすがに演奏しづらいだろうし、ピアノやギターのように音階が決められた平均律なら「転調(ドをベースにしたCの和音から、レをベースにしたDの和音への転調」もいとも簡単にできる。
というわけで、いわば使い勝手のよさでいまでは平均律が主流となっているのだという。
純正律、平均律ともにメリット、デメリットがあるのだ。
玉木さんは、別に平均律が悪いといっているわけではなく、音楽そのものに本来的にそなわっているはずのもっとも聴く人にとって心地よい純正律で演奏し、その良さを多くの人にわかってほしいと思って演奏を続けている。

音の良さを文章で表現するのはむずかしい。
ぼくの持っているギターでは、純正律の演奏はむずかしい。
ともあれ、どの音がいいとか悪いとかでなく、このような美しい音もあるのだ。
そのことをより多くの人に知ってもらいたいものだと痛感させられた1日だった。

次の都電コンサートは11月24日(土)、午後1時からだそうです。
NPO純正律研究会のURLは
http://www.archi-music.com/puremusic/index.html


「ふるさとへ贈る手紙」

新潟市出身ということで、「新潟市サポーターズ倶楽部」の会員である。
「政令指定都市にいがた誕生記念事業」のひとつとして、いま新潟市では第一回「ふるさとへ贈る手紙」の作品を募集している。
要旨には次のようにある。

誰の心にも「ふるさと」があります。
それは生まれ故郷かもしれません。
おかあさんの温もりかもしれません。
遠く眺めた風景かもしれません・
「ふるさと」は、その人それぞれの心に深く刻み込まれている「自分の原点」ともいえます。
あなたのふるさとへの想いを、ことばにしてみませんか。

言われてみて、つくづく、手紙を書かなくなったなあと思う。
時代が違うとはいえ、学生時代は2日に1通は手紙を書いていたのではないか。
遠くの予備校にいったいた友人へ、母へ、○○へ・・・・熱にうなされているようだった。

坂口安吾も次のように書いている。

人生は手紙ですよ。
手紙のやうだと言うのではないのです。
人生は手紙なんです。
手紙を書かうとする心の中には、生きたい希ひも、高潔でありたい希ひも秘められてゐます・・・・

このイベントのテーマとして新井満(あの「千の手紙・・・・」の訳詞、作詞)の作詞・作曲による「この街で」という曲も用意された。

この街で

この街で生まれ、この街で育ち
この街で出会いました
あなたと この街で
この街で恋し
この街で結ばれ
この街でおかあさんに
なりました この街で
あなたのすぐそばに いつもわたし
あなたのすぐぞばに いつもあなた
この街でいつか
おばあちゃんになりたい
おじいちゃんになったあなとと
歩いてゆきたい

坂の上にひろがる青い空
白い雲がひとつ浮かんでる

あの雲を追いかけ
夢を追いかけて
よろこびもかなしみも
あなたと この街で
このまちでいつか
おばあちゃんになりたい
おじいちゃんになったあなたと
歩いてゆきたい

いつまでも好きなあなたと
歩いてゆきたい

メロディラインもいいし、新井満の声もいい。
画家の黒井健が挿絵を描いた「この街で」という本もすばらしい。

「ふるさとへ贈る手紙」のふるさとは、新潟市でなくてもいい。
ふるさとであればいいのだ。
ボリュームは2000字以内。
あて先及び問い合わせ先は
〒951-8550 新潟市中央区学校町1番町602-1
  新潟市文化政策課内 「ふるさとへ贈る手紙」係
 http://www.city.niigata.jp/info/bunka/

最優秀賞(1名)は、新潟市が誇る「食と花の銘産品」を春、夏、秋、冬に。さらに「岩室温泉」の宿泊券(5万円)を贈呈。
優秀賞(2名)、奨励賞(10名)もある。
審査員は新井満と星野知子。

いかがでしょうか。
あなたのふるさとへの想いをつづってみませんか。

新潟市では、昨年始まった「安吾賞」を今年も募集している。
世俗の権威にとらわれず本質を提示し、反骨と飽くなき挑戦者魂の安吾精神を発揮する「現代の安吾」に光を当てたい・・・・・というのが主旨である。
安吾賞といっても、別に文学賞でも文化賞でもなく、日本人におおいなる勇気と元気を与え、明日への指針を指し示すことで現代の世相に渇を入れる人物や団体が対象。
ということで、昨年は劇作家の野田秀樹が受賞。特別賞として北朝鮮拉致事件の横田滋、早紀江さんが選ばれた。

今年も、たとえば、イチローとかビートたけしとかが上がっているそうだ。
これはと思う人がいたら、当方へ推薦してください。事務局へ推薦します。

「ふるさとへの手紙」も「安吾賞」も〆切は9月28日です。


9月になれば

あはれ、今年の夏も往ぬめり・・・・。

あの暑さはどこへいってしまったのだろう。
9月の風が吹いて、頭の上に溶鉱炉を載っけたようなあの暑さがなつかしいやら、さびしいやら。

「9月の風」というキーワードで、突然、松岡直也を想い出して、30年ほどまえのテープ「9月の風」を聴いてみた。まだ、このジャンルの音楽が「フュージョン」とか「クロスオーバー」とか呼ばれていた頃の曲だ。
なつかしい。
あの頃、この季節になると、くり返しくり返し聴いたものです。
軽快なラテンのリズムの中に、そこはかとない、去っていく季節のにおいがただよっています。

9月ということで、同じ頃の、のこいのこの「9月になれば」という曲を想い出した。
当時、彼女は「CMソングの女王」と呼ばれ、「オノデン」のCMをはじめ、数十、数百?におよぶCMソングを歌っていた。メジャーの曲では、子ども番組からヒットした「パタパタママ」が有名。
「9月になれば」という曲は、当時、彼女が弾き語りをしていた青山のライブハウスで何度か聴いて、詩もメロディもよかったので覚えてしまった。
うろ憶えだが、ちょっと歌詞のさわりを紹介すると・・・・

  九月になればすべてが終わる
  きのう生まれた悲しみも
  はかなく過ぎた二人の夏は
  きのうのことさえ色あせて 
  夜が冷たくなる頃には
  みんな忘れてしまうわ
  九月になればすべてが終わる
  きのう生まれた悲しみも

  九月の雨が降りそそいで
  想い出みんな洗うわ
  光失う大陽とともに
  二人の夏も終わるの

とまあ、この年になるとさすがに気恥ずかしく、あまりピンと来ない歌詞になってしまったのだけれど、ギターで弾いてうたうと、メロディもちょっぴりもの悲しくて、9月っぽくていいです。

夏の初めに、うまい冷やし中華が食いたいと書いた。
結局、地元にできた中国人がやっている小さな中華やさんで、「これならまあまあ」という作品におめにかかることができて、今年もまあまあの収穫。
シマダヤの冷やし中華は、今年も3~4日に1回くらいの割りでつくった。
ヒゲタの「冷やし中華つゆ」も大活躍してくれた。

この夏、盛大に食べたものといえば、セブンイレブンで売っている「井村屋のあずきアイス」と、九州のメーカー(会社名を失念)の「かき氷」だった。
ビニール袋に入って62円。サッパリしたイチゴ味で、サクサクと舌にもやさしい。
わが愛用のセブンイレブンは地域の一番店といわれるほどいつ行っても混んでいるのだが、このかき氷も、店頭に並んですぐ行かないとあっという間に売り切れてしまう。
「店の実績に応じて個数が決まっているんですが、うちでも、せいぜい1回の仕入で100個しか来ない。それが、あっという間に売り切れてしまう。追加注文もだめ。この夏、一番売れた商品でした」
と店員が言っていた。
セブンイレブンのファンならば知っているのではないか。
きょうのように涼しい風が吹くと、あれほど、毎日のように食べたアイスも氷も、どこかに忘れてしまった味になってしまったようで、また妙に寂しい。

というわけで、今年の夏も往くようです。
なんとか、夏を越えることができてよかった、よかった。


ネットカフェ

パソコンの調子が悪く、深夜に両国駅前にあるネットカフェに緊急避難した。
とりあえず3時間で1000円のコースを選ぶ。
ひじの位置が高いデスクで使い慣れないワープロで書かなければならないのは苦痛だが、自分のパソコンでなくてもWeb経由でさまざまなアプリケーションを使うことがきる。メールも送れるし、ブログも書ける。
エアコンは効いているし、飲み物はフリー。思ったよりきれいだし、騒がしくない。
おびただしい数のコミックがあり、ビジネス誌や週刊誌もそろっている。

隣のブースからは熟睡中のいびきが聞こえ、先ほどは若者たちが3人ほど入店してきて新たな入会手続きをしていた。始発電車を待つようだ。
終電を逃した人にとっては、割安で泊まることもできるこういう店は使い勝手がいいだろう。
最近は、決まった住所を持たず、ネットカフェで寝泊りして、日雇い(日払い)の仕事に出かけていく「ネットカフェ難民」がいるのだとか。

むかし、新宿にディスコができ始めたころ、夜中の12時に学生寮を出て新宿に向かい、ディスコで踊って朝5時ころに歌舞伎町のジャズ喫茶に入り、朝まで居座って8時ころに、出勤する人波に逆らって新宿駅に向かった。新宿に「フーテン族」が現れたころで、そんな生活を半年ほど続けたことがある。
サラリーマンになって足を洗ったのだが、そのうちフリーになり、もとのパターンに戻ってしまった。
いまもちーっとも変わっていない。
そんな生活を40年も続けているのだなあ。
今年の夏は越えられるのだろうか。


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mixi休養宣言

mixiからしばらく遠ざかることにしました。
このブログにしてもmixiにしても、最初は仕事がらみの実験的な意味あいが強かった。
自分なりのスタンスで続けてみて、いろんなことが見えてきました。
毎日チェックすることに少し疲れてきてもいました。

というわけで、きょうは「休養宣言」のみ(書いている時間がありません。mixi経由で来る方がいるかもしれないので、とりあえずお断り)。
ブログやSNSなどを通じて得たものなどについては、これからこのブログを通じて明らかにしていきたいと思います。
これからもよろしく。できるかぎり書くようにいたします。


地震、雷、火事、オヤジ・・・・

休んでいるうちにまたいろんなことがあった。

まず、新潟中越沖地震である。
ぼくの実家がある新潟市(下越)はさほどではなかったが、震源地に近い柏崎が打撃を受けた(ちなみに、なぜ新潟県の南の直江津(旧高田を含む)あたりを上越、長岡あたりを中越、北の方を下越というかというと、都(みやこ)から近い順番に上、中、下と命名したからだという)。

前回の中越地震で難を逃れた古い住宅(壁に土を使い、雪に耐えるための瓦の屋根が重い)も、今回のマグニチュードではひとたまりもなかった。
それはともかく・・・・。
びっくりしたのは、クルマのエンジンに欠かせないピストンリングをつくる国内のトップメーカー・リケンの柏崎工場が被災したために、トヨタ、日産など国内のクルマメーカーが軒並み操業中止の憂き目にあったことだった。トヨタともあろうものが・・・・である。
トヨタに限らず、傘下に膨大な提携会社や子会社(部品メーカー)を抱える企業は、ひとたび何かが起こって事業が継続できなくなった場合を想定して二重、三重の対策をとっておくものなのだ。とくに、地震などの自然災害が多い日本の場合は・・・・。
従来の、事故が起きないように対策を構築するリスク管理の考え方でなく、現在ではひとたび事故や災害が起こって事業がストップしたときに、いかに迅速にもとの状態に戻すかという「BCP=事業継続計画(Business Continuity Plan)を構築することが企業生き残りの必須条件になりつつある。
欧米ではテロや自然災害、ハッカー、IT事故などへの警戒から、すべての企業はBCPを構築することがビジネスパートナーとなるための条件となっている(日本への普及はこれからの状況。そのため、ぼくはBCPをメインテーマの一つとして取り組んでいます)。

当然、世界のトヨタとしてはその必要性、重要性は感じていたはずなのだが、「カンバン方式」の徹底のためか(ピストンリングは高度の精密部品のため発注先をひろげることができなかった?)リケン一本にしぼっていたらしい。各メーカーの工場は封鎖に追い込まれ、製造中止になったクルマが数万台にのぼったとか・・・・。

一方で、前回の中越地震で被害を受けたIT、電気、通信などの新潟にあるメーカーの工場では、前回の事故を教訓にさまざまな対策を施し、(今回のマグニチュードは低かったにしても)ほとんど被害が出なかったという。これこそ、BCPの具体的な効用というべきだろう。

地震、雷、火事、オヤジは・・・・・あれ? 突然襲ってくる災難だったっけ。
いまの時代は、突然襲ってくるものに対しても、諦めるのでなく、備えが必要。とくに通信を含めたITが企業や社会や経済を動脈や神経細胞となって支えているだけに、コトが起こったときに死なないように(事業がストップしないように)、どうするかも含めたBCPの考え方が必要だと思う。

そういう意味でもさらにまた深刻だったのが、東電・柏崎原子力発電所のもろもろの事故だった。
「安全性」はBCPの核というべきテーマだが、いろいろな安全性の中でも原子力発電所の安全性こそもっとも重大なテーマとして捉えられなければならないものだ。
30数年前に、原子力発電所の建設や安全性ついて東京電力・柏崎、北海道電力・泊、北陸電力・羽咋、九州電力・呼子の各原発を実際に取材した者として、今回の原発の事故をめぐって浮上してきた問題は他人事とは思えない。
しかし、紙数が増えたので、そのテーマはまた次回に(今回はちょっとおカタクなりました)。


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下町の音楽祭

今年も、7月14日(土)の午後から、錦糸町のトリフォニーホールの小ホールで「浜家音楽祭」という小さな下町の音楽祭が行われる。
JR錦糸町の駅近くに「キッチン浜家」という洋食屋さんがあり、ここに集まる常連客にジャズをはじめとする音楽ファンが多く、「みんなで何かやろうよ」という話が盛り上がり、昨年の夏にトリフォニー小ホールで音楽祭をやることになったのだ。今年は2回目(昨年は、ぼくは「両国びっくりバンド」の司会で参加しましたが、今年もジャズ部門の司会を担当します。さくらケーブルの中継録画も入るというから張り切らなきゃ・・・・・)。さて今年の出し物は・・・・。
第一部はハワイアンとフラダンスで、湘南地域で活躍しているアマチュアのハワイアンバンドとフラダンスのチームが昨年に続いて出演する。
第二部はロックで、錦糸町にある大手の保険会社の社員を中心に結成された「ビビットルズ」という地元のロックバンド。親父バンドコンテストにも出場して上位入賞を果たした実力バンドだ。
第三部はジャズ・小唄。
一つは、長らくディズニーランドで音楽隊のバンドリーダーだった小形登さんをリーダーとした5管のサックスバンドだ。ジャズからクラシックまでをカバーし、ディズニー仕込みのマーチングアクションも見ものの一つだという。小形さんは、地元のライブハウス「アーリー・バード」のオーナーでもあり、毎夜、名演を聴かせている。
さらに、プロのジャズピアニストの井上祐一さんも出演。井上さんは、小林陽一&グッドフェローズ、大坂昌彦&原朋直クインテット等の有名バンドを歴任し、現在はリーダーバンドの他に角田健一ビックバンドのピアノを担当するベテランジャズ・ピアニストだそうだ。
そして極めつけは、わが友人の宮崎道人さん(アマのテナーサックス奏者)とラブリーシゲコさんのジャズと小唄のコラボレーション。
宮崎さんはキッチン浜家の常連で、今回のイベントの仕掛け人。シゲコさんは下町浅草の近くに生まれ、小さい頃から小唄を習い、大手のレコード会社でもレコーディングの実績を持つお師匠さん。二人は、昨年から「小唄をジャズで」というテーマに挑戦しているのだが、はたして今年はどうなるだろうか・・・・。
入場は無料なのだが、すでに出演者や関係者の予約などでいっぱいとか・・・・。

音楽祭といえば、わがふるさと新潟市でも今週末にジャズフェスティバルが開かれる。
アマやプロのミュージシャンらが出演する「新潟ジャズストリート デューク・エリントンメモリアル」がそれで、14・15日の両日、新潟市中央区の古町通り周辺のホテルや喫茶店など23会場で開催される。今回は10回目。2003年1月に10店舗でスタートし、冬と夏の毎年2回開催している。
タイトルになっているデューク・エリントンは、「A列車で行こう」などで知られる米国のピアニストだが、新潟市の国際親善名誉市民にもなっているのだそうだ。
今回は14日に46組、15日に56組のミュージシャンが参加。15日には、エリントンの楽曲演奏をライフワークに据える日本の代表的ピアニスト、渋谷毅さんらによる演奏も行われるという。
(全会場フリーパスチケットは千円、ワンドリンク五百円。問い合わせはジャズ喫茶スワンの和田さん、025(223)4349)。
あの古町通りがジャズの音色でいっぱいになると想像するだけでワクワクする。
(以上、こちらは、新潟市サポーターズ倶楽部会員としてのPRでした)

このところ、ブログをさぼってしまっている。
日記風に書く必要もないのだが、本来の原稿書きが不調だとブログの手も鈍りがちだ。
気負わずに、さらっといきたいものだ。


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