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「感染列島」「パンデミック 追跡者」

先日、取材に出かけるため、じつにひさしぶりに朝の通勤時間帯に地下鉄に乗った。
毎朝、こんな状況では、決まった時間に会社に行かなければならない人は大変だろうなと同情した。
40年以上も前、広告代理店に勤めていた頃、通勤ラッシュにもまれたことがあったが、始業が9時半だったのでそんなに深刻な思いをした覚えがない。

そして、こんな状態で「新型インフルエンザ」が流行したらひとたまりもないだろうなと思った。
カゼかなと思っても、仕事に対する責任感で無理してでも会社にでかけていく人がおおぜいいるだろうと思うからだ。

昨年の秋、企業の事業継続マネジメント(BCM)との関連で「新型インフルエンザ」にふれたことがあった。
今年に入って、新型インフルエンザをテーマにしたセミナーがさかんに行われている。
新型インフルエンザの爆発的な流行(パンデミック)で社会がパニック状態に陥ったら、どのような企業といえどもその社会的な存在として新型インフルエンザに対するスタンスを問われることになる。
国や自治体の指示にしたがうといった態度は許されないのだ。

というわけで、これまで取り組んできた企業のBCMに加え、新型インフルエンザ・パンデミックに関しても、なんとか書籍にまとめられないかと、動き始めている。

そこで(というわけでもないが)、先日上映が始まった「感染列島」はどんな出来になっているのだろうかと思い、とりあえず、映画のノベライズ版(湧井 学著・小学館文庫)を読んでみた。
原因不明の感染症と闘うパニック小説は、古くはロビンクックの「アウトブレイク」とか、直木賞受賞前に篠田節子が書いた「災厄の夏」などがあった。
まだ映画を見ていない人にはまことに申し訳ないが、この映画のテーマは、じつは新型インフルエンザによるパンデミックではなかった・・・・ので、見ることはやめにすることにした。
ただしかし、感染症が蔓延してパンデミックになると、どのように社会不安をあおりパニック状態になるかといった怖ろしさは実感できた。
パニック映画としてはおもしろくできているのではないか。
主演は、いま話題の俳優、あの直江兼続の妻夫木聡クンだし。

「新型インフルエンザ」については、国立感染症研究所をはじめ、いろいろな研究機関や医療関係の専門家がしゃべっているが、この分野で第一人者と言えば、もと小樽市保健所所長だった外岡立人さんだろう。
保健所長のころから、自分のブログで新型インフルエンザの脅威について克明に語り続けている。

http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/2008/DIARY/index2.html

驚くなかれ、この「徒然日記」というブログでは、ほとんど毎日、内外の新型インフルエンザに関する新情報を含めて、外岡さんの意見がつぶさに語られている。
保健所長をやめたいまは、マスコミから意見を求められ、各地を講演し、小説の執筆にも忙しいようだ。

その外岡さんが、昨日「パンデミック 追跡者」という本を上梓したという。
外岡さんは、若い頃から小説を書きつづけてきたようで、今回の本は自らの経験を踏まえて新型インフルエンザの脅威を描いたものらしい。
超多忙なスケジュールを縫って、すでに第2弾の原稿も完成に近いのだとか。
そのエネルギー、精神力には恐れ入ってしまう。
これは、さっそく入手して読まずばなるまい。

前回も書いたけれど、ここ何十年もの間、カゼで寝込んだことは1度もない(原稿の締切が間に合わなくて「カゼで・・・・」と言い訳をしたことは何回かあるが・・・・)。
それは、体がじょうぶだからだと思い込んでいたが、よく考えてみたら、ぼくは、朝夕の通勤ラッシュにもまれる経験をこの数十年間ほとんど経験しなくてもいい生活パターンを送っていたからだということに気がついた。

早く、「新型インフルエンザ・パンデミック+BCM(企業の事業継続)」の書籍を形にしなければと思う。
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